重要事項のコストは最小化、阻害行動のコストを最大化にする
はじめに
著者はプログラミング勉強中の公認心理師(国家資格です)です。 主に行動変容、動機付けなどが専門です。 自分がプログラミング習慣を身につけるために、心理学や行動変容の知識を使ったアプローチを説明します。
習慣化は環境づくりが10割
前回は意識と無意識の話をしました。
この無意識が自動的に起こす行動のことを習慣といいます。
例えば車の免許取り立てのときは、意識的にミラーよし、シートベルトよし、エンジンをかけて、、というように一つ一つ意識に上げる必要がありますが、1年も運転すればそれらの一連の行動は「夕ご飯何にしよう?」と考え流れでもできるようになります。 これを習慣化といいます。
ということで今回は習慣化についてです。
例えば毎日数時間、プログラミング学習をする習慣が身に付いたら、「息を吐くように」学習することができます。 ではその領域に達するにはどうしたらいいのでしょうか。
今回の行動変容のアプローチは「重要事項のコストは最小化、阻害行動のコストを最大化にする」です。
自分の習慣化したい行動と阻害行動を洗い出す
人間は1ヶ月くらい行動を繰り返すと、ある程度は習慣化することができます。 効率よく繰り返すには、
- やりたいことを低コスト化する
- やりたいことを阻害していることを高コスト化する
ことが効率的です。
例を挙げます。
- 夜なかなか眠れない
- 寝る前にスマホを見て眠れなくなる
という状態だとします。 それだと
- 寝室にスマホを持ち込まない
というアプローチをとります。 スマホがある部屋にいかないと、スマホを触れませんので阻害行動の高コスト化に成功しています。
ここで無意識はこう考えるかもしれません。
「いや、私はスマホを目覚まし時計がわりにしているから無理だ」
「緊急の連絡があったときに困るから、スマホは枕元に必要だ!」
なるほど、もっともです。
そういった無意識の反論も用意しておく必要があります。
「だったら目覚まし時計を買えばいい」
「緊急の連絡は頻繁にあるとしたら、その事実が睡眠を阻害している可能性がある。今まで緊急の連絡がほとんどなかったなら、これからもほとんどないから無視していい」
みたいな感じです。
プログラミングをする時間が取れないということを考える
ではプログラミング学習をするコストのできるだけ下げるアプローチを考えてみます。
空き時間で学習できるようにする。
事前に空き時間に対応した5分、15分、30分、1時間のタスクを用意しておく。
空き時間ができたときに、何をするか考えるのはダメです。事前にタスクを用意しておきます。 5分:本を読む(今のプラクティスや、今後のプラクティス関係の課題図書) 15分:動画を1本見る。 UdemyやYouTubeはオフライン化しておく。 外出先では通信量がーという無意識の反論を押さえておく。 (YouTubeプレミアムに入るとオフライン化ができます。こういう課金は躊躇しない) ワイヤレスイヤホンを持ち歩く。 30分、1時間:コーディングをする。
みたいな感じです。
この技術は以下の書籍で学びました。 https://amzn.to/3sFEWpS
起きたら即勉強をできる環境を作る
ノートPCは作業状態のまま、ウインドウを閉じずにスタンバイ状態にします。 そうすることにより、いちいち作業状態を復元する必要がなくなります(コストを下げる)
起きたらベッドの上、布団でPCを触るようにします。 起きたらノートPCを開く、作業状態は昨日のまま、という低コストの動作を1ヶ月続けます。 そうすると、起きたらPCを開くという習慣ができます。 その習慣の後ろに他のプログラミング学習の習慣を加えると成功率が高まりそうです。
勉強を阻害する行動のコストを上げる
勉強を阻害する行動といえば、例えばオンラインスクールをやめるということです。 やめるコストを上げるには、「課金すること」が効果的です。 私の場合は「 Udemyの課題をすべて一気に購入した」ことにより、やめるコストを上げました。
他にも高額コンテンツを購入するとかもありだと思います。 もちろん、自分の許容範囲内です。
現状では無料で、プログラミングを学ぶことが理論上は可能です。 しかし、無料コンテンツで学習すると無意識はきっとこう言うでしょう。
「無料でいつでもできるなら、べつに今やならくてもいいんじゃない?」
「そんなことよりおもしろい動画があるよ!」
課金した場合は、無意識をこう納得させることができます。
「いや、もうお金払ったから今やるよ」
「そのおもしろい動画こそ、いつでも見ることができるわ!」
「月謝制だから、早く習得した方がお得!」(早く終わるが最優先事項になると、それはそれで問題ですが💦)
みたいな感じです。
仲間を作ると辞めにくい
いろいろな人と交流すると、辞めにくくなります。
みんチャレというアプリがそれを具体化したものです。
コメント欄に習慣化で困っていることや、疑問点などがあれば書いてください。 そうして「仲間」になって、一緒に勉強しましょう!